2013/02/28

ノーマライゼイションの詩

だいぶ古い話になってしまうが、その昔に標題の詩を初めて読んだとき

この地域が詩に書いてあるような地域になったらどんなに素晴らしいか・・・

皆がこのような考え方になったらどんなに素敵なことか・・・と思って読んだ。

そして、これまで仕事をして迷った時はいつもこの詩に立ち返り活動を続けてきた。

今日は、その詩を紹介する。

スウェーデンのベンクト・ニィリエ氏の言葉で

「やさしい隣人達 共に暮らす地域の温かさ」より

日本知的障害福祉連盟選書 / 監修  渡辺 勘持



「ノーマライゼイションの詩」

ノーマライゼーションとは、一日の普通のリズム
朝ベッドから起きること
たとえ君に重い知的障害があっても、洋服を着ること
そして家を出、学校か、勤めに行く
ずっと家にいるわけではない


朝、君はこれからの一日を想い
夕方、君は自分のやり遂げたことをふりかえる
一日は終わりなく続く単調な24時間ではない
君はあたりまえの時間に食べ、普通の服を着る
幼児でないならスプーンだけで食べたりしない
ベッドではなく、ちゃんとテーブルについて食べる
職員の都合で、
まだ日の暮れぬうちに夕食をしたりはしない


ノーマライゼーションとは、一週間の普通のリズム
君は自分の住まいから仕事場に働きに行く
そして、別のところに遊びに行く
週末は楽しい集いがある
そして月曜日にはまた学校や職場に行く


ノーマライゼーションとは、1年の普通のリズム
決まりきった毎日に変化をつける長い休みもある
季節によって様々な食事、仕事、行事、
スポーツ、余暇の活動が楽しめる
この季節の変化の中で私たちは豊かに育てられる


ノーマライゼーションとは、
あたりまえの成長と過程をたどること
子どもの頃は夏のキャンプに行く
青年期には
おしゃれや、髪型、音楽、異性の友達に興味を持つ
大人になると、人生は仕事や責任でいっぱい
老年期はなつかしい思い出と
経験から生まれた知恵にあふれる


ノーマライゼーションとは、自由と希望を持ち、
周りの人もそれを認め、尊重してくれること
大人は、好きな所に住み、
自分にあった仕事を自分で決める
家にいてただテレビを見ていないで、
友達とボーリングに行く


ノーマライゼーションとは、
男性、女性どちらもいる世界に住むこと
子どもも大人も、異性との良い関係を育む
十代になると、異性との交際に興味を持つ
そして大人になると、恋に落ち、結婚しようと思う


ノーマライゼーションとは、
平均的経済水準を保証されること
誰もが、基本的な公的財政補助を受けられ、
そのための責任を果たす
児童手当、老齢年金、最低賃金基準法のような
保証を受け、経済的安定をはかる
自分で自由に使えるお金があって、
必要なものや好きなものが買える


ノーマライゼーションとは、
普通の地域の普通の家に住むこと
知恵遅れだからといって、20人、50人、100人の
他人と大きな施設に住むことはない
それは地域社会から孤立してしまうことだから
普通の場所で、普通の大きさの家に住めば、
地域の人達の中にうまくとけ込める



このようなことが、あたりまえな地域になることを願って・・・ほりかわ

 

2013/02/21

新事務所がオープンしました

先月に契約し、内装工事を行い

事務机やパソコンそしてコピー

機等の準備をしていた事務所が

今週の2月18日(月)に準備

終了。

やっと事務所としてオープンの

運びとなった。

まだ、スタッフは全員そろった

訳ではないので正式オープン

とはならないが一応業務ができるようになった。

今は、この4月から須坂市内で開設予定の就労継続支援B型と生活介護を行う多機能事業所

「もえぎ舎」のオープンに向けて、その準備を急いで行っているところである。

もう少し時間が欲しいという思いと、早く4月になり開所したいという思いが交錯している感じである。

まだまだ、始まったばかりだが、ここがこの地域の障害福祉発信の場になれたらと願っている。

場所は、村山橋から須坂市内に入る国道沿いで、須坂市大字小山2628  ラフォーレ須坂という

マンションの一階にある。(株)酒井商会さんと中華料理のニーハオさんの間で、車検のコバックさん

のちょうど向かいと言えば、この地域の人なら分って頂けるだろうか。

駐車場も事務所前にあります。ぜひぜひ、遊びに出かけてください。 お待ちしております。



2013/02/12

「老いかたレッスン」を読んでVol.2

先日、渡辺淳一氏の著書である「老いかたレッスン」を紹介した。

そこには、60歳前後で会社を定年になった人の生き方が書いてあった。

ひまをもてあまし自宅にこもり、奥さんに「たまにはどこかに行ってきたら」などと言われて、

特に行きたい所も、また行くべき用事もないのに、仕方なく「図書館」に行ったり

「句会」の仲間と会ったり、公園を散歩したり・・・等々の過ごし方が書いてあった。

暇をもてあまし、その時間つぶしをするということは、なかなか大変なことであると

つくづく感じたのである。

さて、自分のことに戻って考えてみよう。

私にはまだやり残した仕事が山ほどあって、

それらを片づけなければならないという、大きな課題がある。

そのために、日々忙しく動き回っている。

きっと、それはまだまだ続く事になるだろうと思われる。

その意味で、堀川には幸いなことに定年というものがない、と言える。

自伝を書いたり、句会に行くのもきっとそれなりに、楽しいのに違いない。

でも、今の60歳前後の人たちを見ると、まだまだ若い。

もっと、バリバリと仕事をしてもいいのではないか。

社会的にも、60歳定年制をなくして、65歳定年制にするとか

そもそも、定年制そのものも無くしてしまおうという動きもある。

初老と言われる堀川の仲間の皆さん・・・

堀川のように、自分が「これぞ」と思うものに、心底没頭してみませんか。

そんな、生き方も悪くないように思えるのです。

「老いかたレッスン」をあらためて読んだ、堀川の今の素直な気持ちです。



















2013/02/03

「老いかたレッスン」を読んでみた

この「堀川の本棚」を始めたのは、私の日々のことや読んだ本の感想などを

紹介できたらと思い始めた。でも、だいぶ長い間本の紹介もせずにきてしまった。

したがって、今回は久々本の紹介をさせていただくことにする。

本のタイトルは「老いかたレッスン」、著者は渡辺淳一氏である。

特に、この本を読みたいと思い購入したわけではない。

お正月休みに暇を持て余し、仕方がないのでチョットどこかに出かけようと思い車を走らせた。

今年は正月の二日と言うのにかなりのお店がすでに営業していて、

普段とあまり変わらない様子だった。そこで、時間つぶしにはちょうどいいと思い出かけたのが

「本屋」さんだった。何か面白そうな本があったら買おうかと気軽な気持ちで、

営業中の本屋にはいってみた。本屋さんに入って一番目につく棚に、うず高く積み上げられて

いたのが、今日紹介する「老いかたレッスン」というタイトルの本であった。

きっと、それだけ老いを感じ始めた堀川のような年代がたくさんいるということのあらわれだろう。

タイトルが目に入り、初老を迎えた堀川が読むにはとてもふさわしい本に思え、すぐに手に取った。

本の帯には「年齢をとることは止められない。躰の衰えは自然の摂理。

でも、だからこそ、できることがある。それが「老活術」だ! 」とあった。

裏側には 「長く生きてみると、人生面白い。

邪念で若返ろう。

自伝を書く秘訣。

新しい名刺の使い方。

老いても女性とつきあおう。

定年後、老後こそ、外へ出よう !」と書いてある。

それだけ見てもまさに今の私には一番ふさわしい内容に思えて、すぐに購入した。

本は、ひとつのテーマが4~5ページなので、暇なときすぐに手に取り読むのにちょうどいい。

ただ、読み始めてだんだんと気持ちが暗くなった。というのは、定年後の60歳前後の男の人を

テーマにした項目がやたらに多くペーシがさかれていて、「定年後、出かけるところがなく困る。」

「時間をもてあまし、奥さんにはゴミだしやお風呂の掃除など、今までやったことがなかったことを

言いつけられるようになる」等々、身につまされるようなことがいろいろとかかれていたからだ。

しかし、読んでみて今感じているのは「歳をとり、身体が年々衰えて行くことをありのままに

受け入れる事が出来る自分であらねばならないという事なんだな~」と言うことである。

確かに、老いたからできることもあるが、老いたからできなくなることもそれ以上に多い。

それは、決してうれしいことではない。しかし

その現実を素直に受け止め、日々楽しく暮らすことが大切なのだろうと・・・。

その意味で、つらく悲しい現実も含めつづられているこの本書は、確かにタイトルどおり

「老いかたレッスン」なのであった。

堀川も、そのレッスンを受け、今後は「明るく楽しい日々」を心がけ、

一日いちにちを大切に過ごして行こうと思う今なのであります。